マタレーニャス公園(Parque de Mataleñas)とマタレーニャス海岸(Playa de Mataleñas)がある場所一帯は、カボ・メノール(Cabo Menor)と言い、美しい海岸線を歩くのに最適な場所。
カボ・メノールからヴィルヘン・デル・マールまでの約15kmは、断崖や小島が連なり、切り立った地形が続く。地形は氷河期以来の地質変動によるもので、ヨーロッパでも屈指の「岩の密度の高い海岸」とされる。
壁画アートと一体した自然公園「マタレーニャス公園(Parque de Mataleñas)」
元々は不毛な岩だらけの広大な私有地だったが、サンタンデール市に収用(expropiación)され、市民のための公園として整備されることになる。
公園が正式に開園する前、この場所は一時的に動物たちの避難所としても使われていた。例えば、カバルセノ自然公園(Parque de la Naturaleza de Cabárceno)が完全に開園する前の1990年頃まで、一部の動物たちがマタレーニャスに一時的に移されていた。その後、動物たちはより良い環境であるカバルセノに移送され、マタレーニャスは現在の自然公園へと姿を変えた。

公園の入り口には、スペイン王国の古い紋章がある。かつてこの地がスペイン王国の重要な場所であったことを示している可能性がある。





これらの壁画は、「Desvelarte(デスベラルテ)」という都市芸術祭の一環として制作されたもので、複数のアーティストが参加している。

自然公園『カボ・マヨール公園(Parque de Cabo Mayor)』
公園からは荒々しい波が打ち寄せる断崖絶壁や、大西洋の壮大な景色を眺めることができる。特に夕暮れ時は美しい景観が広がり、多くの人々が訪れる。
公園内には整備された散策路があり、灯台を囲むように歩くことができます。複数の展望台からは、異なる角度から絶景を楽しめる。
カボ・マヨール公園は、自然の力強さと人々の歴史が調和した、サンタンデールの中でも特に象徴的な場所。

標識の意味は左から、この先『樹木や自然のエリアあり』『レジャー施設やアトラクションあり』『ロータリー(環状交差点)あり』。

オリーブの木が垣根になっている。


急な坂が多いため、公道にエスカレータが設置されている。

サッカーボールのようなゴミ箱。

宿泊先のシャワーが高圧洗浄の如く勢いある水圧だが、噴水も負けていない。
スペイン全体としては水不足は深刻な課題だが、サンタンデールがあるスペイン北部は、比較的降水量に恵まれている。

カボ・マヨール公園の入り口には、スペイン王国の古い紋章がある。かつてこの地がスペイン王国の重要な場所であったことを示している可能性がある。

海岸沿いには整備された遊歩道がある。この道は、崖の上や海岸沿いに沿って続いており、カンタブリア海の壮大な景色を眺めながら歩くことができる。


整備された遊歩道が何種類もある。

リスや鳥などの小動物のための巣箱。

プライベートビーチのような小さな砂浜がいくつもある。毎日場所を変えて海水浴を楽しむことが出来る。

ジップラインや様々なアスレチックが楽しめるアドベンチャーパーク。

「Costa Quebrada(コスタ・ケブラーダ:切り立った海岸)」と呼ばれる地質学的にも大変特徴ある断崖連続地帯が広がる。

カボ・メノールの海岸線は、侵食によって形成された複雑な形状の岩場が特徴。地質学的には、石灰岩や砂岩が主な構成要素で、長い年月をかけて波や風に削られ、独特の形を作り出している。



ツツジ科の低木『エリカ』。ヨーロッパや南アフリカに多くの品種が分布しており、特にイギリスやスコットランドの荒野(ヒースランド)を覆うように咲くことで知られている。

岬の先端や海岸沿いの崖には、波の浸食によってできた洞窟や、層がむき出しになった岩壁など、ダイナミックな地形が見られる。

岩質は主に石灰岩で、長い年月の海食や風雨によって削られたカルスト地形が断崖や奇岩を形作っている。


空と同じ色のベンチがぽつんと置いてある。


カボ・マヨール灯台(Faro de Cabo Mayor)は1833年に建設され、技術の進歩により2001年には完全に自動無人化された。
現在は、サンタンデール出身の芸術家エドゥアルド・サンズが寄贈した、灯台や海をテーマにした膨大なアートコレクションなどが展示されている。



海に近い場所では、潮風に含まれる塩分が金属を激しく腐食させるため、このようなサビが発生しやすくなる。日本でも海沿いの地域では同様の現象が見られるが、写真のような風合いは、長い年月を経た独特の歴史を感じさせる。

潮流が強い場所も多いため、岩場の上から海を見下ろす体験はスリリング。

灯台内で展示されているエドゥアルド・サンズ常設展のポスター。このサンタンデールでのんびりと夏休みを過ごしているように見える。
諸国民の異文化交流フェスティバル『フェスティバル・インタークルトゥラル・デ・ラス・ナシオネス (Festival Intercultural de las Naciones)』
世界各国の文化、料理、手工芸品などを紹介する国際的なフェスティバル。
アルゼンチン、ペルー、台湾、南アフリカ、ドイツ、メキシコ、スペイン、トルコ、ベネズエラなど異なる文化体験ができるようになっている。









人工的かつ自然湿地帯の側面も持つ『リャマス公園(Parque de Las Llamas)』
この公園は、かつて湿地だった場所を再開発して造られた。サンタンデールの市街地と、マタレーニャス(Mataleñas)やエル・サルディネーロ(El Sardinero)といった観光地を結ぶ重要な緑地帯となっている。公園の中央には大きな池があり、様々な種類の水鳥が生息している。

駐車場とその周辺には100台近くのキャンピングカーが駐車されていた。

スポーツ複合施設『パラシオ・デ・デポルテス・デ・サンタンデール(Palacio de Deportes de Santander)』。

波打つような有機的な形状は、カンタブリア海に面するサンタンデールの街のアイデンティティを象徴しているとも言える。素材には、コンクリートとガラスが多く使用されている。

存在感のあるマンホールのふた。


コンパクトな駐輪場。坂が多いので自転車を使っている人はほとんど見かけない。

信号機。チカチカ点滅しているが、正直分かりにくい。
