巡礼の最終地として、世界中の人々を惹きつけるサンティアゴ・デ・コンポステーラ。長い歴史を持つ大聖堂、石造りの街並み、活気あふれる広場が織りなす独特の雰囲気がこの街の魅力。ガリシア地方の豊かな食文化も堪能できる。旅の始まりから終わりまで、巡礼者の想いが詰まったこの街の魅力を余すことなくご紹介。
Contents
- 1 サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂(Catedral de Santiago de Compostela)
- 2 オブラドイロ広場(Plaza del Obradoiro)
- 3 パラドール・デ・レイス・カトリコス(Parador de los Reyes Católicos)
- 4 アルカ広場(Plaza de las Platerías)
- 5 キンタナ広場(Plaza de la Quintana)
- 6 ガリシア民族博物館(Museo do Pobo Galego)
- 7 ガリシア文化都市(Ciudad de la Cultura de Galicia)
- 8 巡礼博物館(Museo de las Peregrinaciones y de Santiago)
- 9 ルア・ド・ビラール通り(Rúa do Vilar)
- 10 アバストス市場(Mercado de Abastos)
- 11 アラメダ公園(Parque de la Alameda)
- 12 サン・ヘロニモ大学(Colegio de San Xerome)
- 13 サン・マルティーニョ・ピナリオ修道院(Monasterio de San Martiño Pinario)
- 14 サン・フランシスコ修道院(Convento de San Francisco)
- 15 サンタ・マリア・ラ・レアル・デ・サール教会(Colegiata de Santa María la Real de Sar)
- 16 パソ・デ・ラーショイ(Pazo de Raxoi)
- 17 サンティアゴ・デ・コンポステーラ カテゴリー記事一覧
巡礼の終着点、壮麗な大聖堂
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂(Catedral de Santiago de Compostela)
世界中からカミーノ・デ・サンティアゴの巡礼者が目指す最終目的地である。ロマネスク、ゴシック、バロックと多様な様式が融合した壮麗な建築物は、その歴史の重みを感じさせる。内部には聖ヤコブの墓があり、巡礼者はここで旅の無事を感謝する。大聖堂の正面、オブラドイロ広場に面したファサードは、特にバロック様式で美しく装飾されており、街の象徴となっている。

街の中心、壮大な迎賓広場
オブラドイロ広場(Plaza del Obradoiro)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の正面に広がる壮大な広場だ。巡礼者たちが長旅の末に、大聖堂を仰ぎ見て感動を味わう場所として知られている。広場を囲むように、大聖堂、市庁舎、巡礼者病院(現パラドール)、サン・ヘロニモ大学など、歴史的に重要な建物が立ち並び、街の中心的な役割を担っている。街の活気と巡礼の歴史が交差する場所である。

歴史ある修道院ホテル
パラドール・デ・レイス・カトリコス(Parador de los Reyes Católicos)
オブラドイロ広場に面して建つ、壮麗な歴史的建造物である。元々は、15世紀に巡礼者のための病院として建設されたもので、現在はスペイン政府が運営する高級ホテル「パラドール」となっている。その美しいファサードと豪華な内部は一見の価値がある。泊まらなくとも、中庭を散策したり、カフェで休憩したりするだけでも、この建物の歴史と雰囲気を体験できる。
歴史的な街の玄関口
アルカ広場(Plaza de las Platerías)
大聖堂の南側に位置する広場である。巡礼路のアルカ・ド・バシリカ門から入ると、この広場に出る。広場には、美しい彫刻が施された「アルカの噴水」があり、大聖堂の南側ファサードを眺めることができる。かつては銀細工職人が集まる場所だったことから、この名で呼ばれるようになった。静かで落ち着いた雰囲気の中で、歴史的な建物をゆっくりと鑑賞できる場所だ。

静かな巡礼の休息地
キンタナ広場(Plaza de la Quintana)
大聖堂の東側にある広場だ。昼間は観光客で賑わうが、夜になると静けさに包まれ、幻想的な雰囲気になる。広場は、巡礼博物館やキンタナ教会に隣接しており、巡礼の歴史を学ぶのに最適な場所だ。また、広場からは大聖堂のバロック様式のファサードを別の角度から見ることができ、様々な表情を楽しめる。
ガリシア文化を伝える博物館
ガリシア民族博物館(Museo do Pobo Galego)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ郊外にある博物館である。ガリシア地方の歴史、文化、伝統をテーマにしており、農業、漁業、手工芸品など、人々の暮らしを伝える様々な資料が展示されている。特に、螺旋状の階段がある建物は、歴史的な建築物として見ごたえがある。ガリシアの文化を深く理解する上で欠かせない場所だ。

ガリシアの新しい文化の中心
ガリシア文化都市(Ciudad de la Cultura de Galicia)
サンティアゴ・デ・コンポステーラの丘の上に建つ、現代的な文化施設である。アメリカの建築家ピーター・アイゼンマンによって設計され、貝殻を模したユニークな外観が特徴的だ。図書館、博物館、コンサートホールなどが集まる複合施設であり、ガリシアの新しい文化を発信する拠点となっている。丘の上からは、サンティアゴの街並みと周囲の自然を一望できる。
歴史的な巡礼博物館
巡礼博物館(Museo de las Peregrinaciones y de Santiago)
巡礼路の歴史や文化をテーマにした博物館である。巡礼者たちが実際に使っていた道具や、巡礼路の地図、歴史的な資料などが展示されている。巡礼路の起源から現代に至るまでの歴史を学ぶことができ、巡礼に興味がある人には必見の場所だ。サンティアゴ・デ・コンポステーラが巡礼の地としていかに重要であったかを知ることができる。
巡礼路の歴史を物語る通り
ルア・ド・ビラール通り(Rúa do Vilar)
サンティアゴ・デ・コンポステーラの旧市街にある、最も美しい通りの一つである。石畳の道に沿って、伝統的な石造りの建物が並び、その下には様々なお土産店、カフェ、レストランが軒を連ねている。巡礼者たちが大聖堂に向かって歩く巡礼路の一部でもあり、その歴史を感じられる場所だ。昼夜問わず、多くの人で賑わっている。
美食が集まる市民の台所
アバストス市場(Mercado de Abastos)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ市民の台所として賑わう屋内市場である。新鮮な魚介類、肉、野菜、チーズ、ガリシア地方の特産品が豊富に並んでいる。市場内には、購入した食材を調理してくれるレストランもあり、その場でガリシアの味を楽しむことができる。地元の人の生活を垣間見ることができる、活気あふれる場所だ。

街を一望できる美しい公園
アラメダ公園(Parque de la Alameda)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街のすぐ西に位置する、広大な公園である。市民の憩いの場として親しまれており、散歩やジョギング、ピクニックを楽しむ人々で賑わう。公園内には、大聖堂を美しく見渡せる展望台がある。木々や花々が豊かに茂り、静かで落ち着いた雰囲気の中でリラックスできる。

ゴシック様式の大学
サン・ヘロニモ大学(Colegio de San Xerome)
オブラドイロ広場に面して建つ、サンティアゴ大学のゴシック様式の建物である。15世紀に設立され、現在も大学の一部として使用されている。その美しいファサードは、広場を彩る重要な要素だ。学生たちの活気を感じながら、歴史的な建物を眺めることができる。大学の歴史と街の発展を同時に感じられる場所だ。
巡礼者のための修道院
サン・マルティーニョ・ピナリオ修道院(Monasterio de San Martiño Pinario)
サンティアゴ大聖堂のすぐ北側に位置する、壮麗な修道院である。ベネディクト会修道院として、巡礼者たちの休息と祈りの場として重要な役割を果たしてきた。現在も神学校として使用されている。内部には、美しい回廊や壮大な祭壇がある。落ち着いた雰囲気の中で、静かに祈りを捧げたり、建築美を鑑賞するのに最適な場所だ。
静かな場所で、ゆっくりと散策を楽しむ
ボナバル公園(Parque de Bonaval)
旧市街から少し離れた丘の上に位置する公園である。かつては墓地だった場所が、現在は美しい公園として整備されている。園内には、古い石造りの建物や彫刻が点在し、独特の雰囲気を醸し出している。丘の上からは、サンティアゴ大聖堂と街並みを一望できる。人通りの少ない静かな場所で、ゆっくりと散策を楽しむのに適している。
街を見守るサン・フランシスコ修道院
サン・フランシスコ修道院(Convento de San Francisco)
旧市街の北側、アラメダ公園の近くに位置する、歴史的な修道院である。聖フランシスコが巡礼中に創建したと伝えられている。内部は厳粛な雰囲気に包まれ、美しい回廊や庭園がある。静かに祈りを捧げたり、修道院の歴史を学んだりできる。街の中心部から少し離れているため、落ち着いた時間を過ごせる場所だ。
ロマネスク様式の傑作
サンタ・マリア・ラ・レアル・デ・サール教会(Colegiata de Santa María la Real de Sar)
サンティアゴ旧市街から少し離れた場所にある、12世紀に建設されたロマネスク様式の教会である。最も特徴的なのは、傾いた柱である。これは、地盤沈下によって建物が傾いたためで、そのユニークな姿は観光客を惹きつけてやまない。教会内部もロマネスク様式の美しい彫刻が残っており、見ごたえがある。

歴史的な市庁舎
パソ・デ・ラーショイ(Pazo de Raxoi)
オブラドイロ広場に面して建つ、壮麗なバロック様式の建物である。現在はサンティアゴ・デ・コンポステーラの市庁舎として使用されている。その優雅な外観は、広場を彩る重要な要素だ。観光客は、建物の前で記念撮影をしたり、市庁舎の歴史について学んだりできる。