オビエド(スペイン)人気観光スポット20

スペイン北部アストゥリアス州の州都オビエド。映画『ビッキー・クリスティーナ・バルセロナ』の舞台としても知られ、歴史と文化が息づく美しい街。この記事では、オビエドの魅力を堪能できる人気観光スポット20選をご紹介。

大聖堂の鐘楼は街のランドマーク

オビエド大聖堂(Catedral de Oviedo)

オビエド旧市街の中心にあるゴシック様式の壮麗な建築物である。正式名称は「サン・サルバドル大聖堂」。9世紀にアストゥリアス王アルフォンソ2世によって創建された教会が前身であり、その後、増改築を繰り返して現在の姿となった。内部には「聖なる室(Cámara Santa)」があり、アストゥリアス王国時代の貴重な聖遺物や工芸品が収められている。大聖堂の鐘楼は街のランドマークであり、その存在感は圧倒的だ。

オビエド Oviedo オビエド大聖堂(Catedral de Oviedo)

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ユネスコ世界遺産にも登録されているプレロマネスク様式の傑作

サンタ・マリア・デル・ナランコ教会(Iglesia de Santa María del Naranco)

オビエドの北、ナランコ山の斜面に建つプレロマネスク様式の傑作である。元々は、9世紀にアストゥリアス王ラミロ1世の宮殿として建てられたもので、後に教会に改築された。周囲の景観と一体となった優美な佇まいが特徴的であり、その建築様式は「アストゥリアス美術」の代表例とされている。内部はシンプルな構造だが、アーチや柱の装飾が美しく、ユネスコ世界遺産にも登録されている。

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建築の歴史を物語る重要な遺構として世界遺産に登録されている

サン・ミゲル・デ・リーリョ教会(Iglesia de San Miguel de Lillo)

サンタ・マリア・デル・ナランコ教会のすぐ近くにある、同じくプレロマネスク様式の教会である。こちらも9世紀にラミロ1世によって建てられたもので、元々は宮殿の一部であった。創建当時は4つの身廊を持つ壮大な建物だったが、現在はその一部が残るのみである。内部の彫刻や装飾は当時の高度な技術を示しており、建築の歴史を物語る重要な遺構として、サンタ・マリア・デル・ナランコ教会と共に世界遺産に登録されている。

アストゥリアス地方の歴史と文化を学べる博物館

オビエド考古学博物館(Museo Arqueológico de Asturias)

オビエド大聖堂の隣にある、アストゥリアス地方の歴史と文化を学べる博物館である。元は中世のサン・ビセンテ修道院の建物を利用しており、建物自体も歴史的価値が高い。展示品は先史時代からローマ時代、アストゥリアス王国時代に至るまで多岐にわたり、プレロマネスク様式の教会建築に使われた石材のレプリカなど、貴重な資料が豊富にある。アストゥリアスの歴史に興味があるなら必見の場所だ。

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芸術作品も点在している緑のオアシス

カンポ・デ・サン・フランシスコ公園(Campo de San Francisco)

オビエドの中心部に位置する広大な公園である。かつてはサン・フランシスコ修道院の敷地だった場所が、市民の憩いの場として整備された。園内には色とりどりの花壇、樹齢数百年の古木、噴水などがあり、散歩や休憩に最適だ。また、園内には「キケ・モンタルバン」の像など、芸術作品も点在している。市民の日常に溶け込んだ、オビエドを代表する緑のオアシスである。

オビエド Oviedo カンポ・デ・サン・フランシスコ公園(Campo de San Francisco)

ユネスコ世界遺産にも登録されている

フォンカラーダの泉(Fuente de Foncalada)

オビエド市街の中心部に残る、9世紀に建造されたプレロマネスク様式の泉である。アストゥリアス王アルフォンソ3世の時代に、ローマ水道の技術を参考に造られたとされている。スペイン国内で現存する唯一のプレロマネスク時代の世俗建築物であり、その歴史的価値は非常に高い。泉の上部には十字架のレリーフが刻まれており、そのシンプルな意匠の中に古代の面影が感じられる。ユネスコ世界遺産にも登録されている。

オビエド Oviedo フォンカラーダの泉(Fuente de Foncalada)

活気のある屋内市場

メルカード・エル・フォンタン(Mercado El Fontán)

オビエド市街の中心にある、活気あふれる屋内市場である。歴史あるフォンタン広場に隣接しており、地元の食文化に触れるには最高の場所だ。新鮮な魚介類、肉、野菜、果物、そしてアストゥリアス地方特産のチーズやシードラ(リンゴ酒)など、多彩な食材が豊富に並んでいる。市場内には、購入した食材を調理してくれるバルもあり、その場で地元の味を楽しむこともできる。オビエド市民の生活を肌で感じられる、活気ある場所である。

オビエド Oviedo メルカード・エル・フォンタン(Mercado El Fontán)

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ローマ時代の邸宅(ヴィラ)の遺跡

パレス・オブ・ヴェルメネス(Palacio de los Veranes)

オビエド近郊にあるローマ時代の邸宅(ヴィラ)の遺跡である。1世紀に建設されたとされ、その後も増改築が繰り返されて、中世まで使用されていたことがわかっている。発掘調査によって、モザイク画、壁画の破片、陶器など多くの遺物が発見された。特に、モザイク画は保存状態が良く、当時のローマ人の豊かな生活を今に伝えている。現在は博物館として整備されており、見学が可能だ。

美しいバロック様式の教会

サンタ・マリア・ラ・レアル・デ・ラ・コルテ教会(Iglesia de Santa María la Real de la Corte)

オビエド大聖堂の近くに建つ、美しいバロック様式の教会である。16世紀に建設が始まり、18世紀に完成した。特徴的なのは、その簡潔で力強い外観と、壮麗な祭壇画である。内部には、フアン・デ・オビエドが手掛けた、イエス・キリストの生涯を描いた木彫りの祭壇画が収められている。その細やかな彫刻は、見る者を圧倒する。静かで落ち着いた雰囲気の中で、ゆっくりと芸術作品を鑑賞できる場所だ。

オビエド Oviedo サンタ・マリア・ラ・レアル・デ・ラ・コルテ教会(Iglesia de Santa María la Real de la Corte)

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広場に面したカフェで休憩するのも良い

エストレマドゥーラ広場(Plaza de Extremadura)

オビエド旧市街の奥まった場所にある、ひっそりとした小さな広場である。その名前が示す通り、「狭い広場」という意味を持つ。周囲には歴史を感じさせる古い建物が立ち並び、石畳の道が迷路のように入り組んでいる。観光客の喧騒から離れて、静かにオビエドの街並みを散策したいときにぴったりの場所だ。広場に面したカフェで休憩するのも良いだろう。

中世から現代までの絵画や彫刻など、約15,000点以上

アストゥリアス美術館(Museo de Bellas Artes de Asturias)

オビエド大聖堂の近くにある、アストゥリアス地方の美術を展示する美術館である。中世から現代までの絵画や彫刻など、約15,000点以上の作品を収蔵している。スペインの巨匠、ゴヤやエル・グレコ、ミロなどの作品も展示されている。アストゥリアス地方の芸術作品を体系的に学ぶことができ、美術愛好家にはたまらない場所だ。入場料は無料なのも嬉しいポイントである。

オビエド Oviedo アストゥリアス美術館(Museo de Bellas Artes de Asturias)

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アストゥリアス王女賞の授賞式もここで開催

テアトロ・カンポアモール(Teatro Campoamor)

オビエドの中心部に位置する、美しい劇場である。1892年に開場し、オペラやバレエ、コンサートなど、様々な公演が行われてきた。毎年、アストゥリアス王女賞の授賞式もここで開催される。内部は豪華な装飾が施されており、その壮麗な雰囲気は訪れる者を圧倒する。歴史ある劇場で、質の高い芸術に触れることができる場所だ。

週末にはフリーマーケットが開催

プラザ・デ・ラ・コンスティトゥシオン(Plaza de la Constitución)

オビエドの市庁舎がある広場である。週末にはフリーマーケットが開催され、多くの人で賑わう。広場の中心には噴水があり、ベンチに座って休憩することもできる。周囲にはカフェやレストランが多く、食事を楽しむのにも最適な場所だ。

オビエド Oviedo プラザ・デ・ラ・コンスティトゥシオン(Plaza de la Constitución)

歴史的な修道院

サン・ビセンテ・デ・オビエド修道院(Monasterio de San Vicente de Oviedo)

オビエド大聖堂の近くにある、歴史的な修道院である。現在は、一部が博物館として利用されている。修道院の内部は、美しい回廊や庭園が残っており、静かで落ち着いた雰囲気が漂っている。オビエドの歴史を学ぶ上で重要な場所だ。

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