サンティアゴ・デ・コンポステーラに25日間住んでみた(3日目)その2

自然史博物館と同じ公園・Parque de Vista Alegre (Finca Simeón)内にあるサント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院(Igrexa de San Domingos de Bonaval)に向かう。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)

サンティアゴ・デ・コンポステーラのガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)へ行ってみた

13世紀初頭に設立されたとされるこの修道院は、ロマネスク、ゴシック、そしてバロック様式が混在する、建築の歴史書のような存在。特に、17世紀にガリシアのバロック建築家ドミンゴ・デ・アンドラーデによって大規模な改修が行われ、彼の代表作である螺旋階段は必見。螺旋階段は、3つの独立した螺旋が絡み合いながら上へと続く、非常にユニークな構造をしている。

この修道院は、19世紀のスペイン国内での教会財産没収によって一時閉鎖の危機に瀕しましたが、幸いにも解体を免れ、1912年には国の記念物に指定された。

現在は、ガリシア民族博物館(Museo do Pobo Galego)として利用されており、ガリシア地方の文化、歴史、伝統を学ぶことができる。また、教会部分は著名なガリシア人の霊廟となっており、ガリシア文学の母ロサリア・デ・カストロをはじめとする、この地方に貢献した偉人たちが静かに眠っている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

エントランスにある、ドミンゴ・デ・アンドラーデがデザインしたファサード上部の鉄製の格子(グリッド)。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

ガリシア民族博物館の看板。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

シンプルな木板だけのベンチも、風雨にさらされ歴史を刻むうちに、年季の入った渋い風合いを醸し出していく。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

回廊にある吊り下げ式のランプ。鉄製の骨組みにガラスがはめ込まれた、クラシックなデザインのランタン。建物の建築様式や時代背景と調和し、全体の美観を形成する要素の一つとなっている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

ランプその2。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

修道院が長い歴史の中で増改築された際に、取り壊された部分の残骸が、中庭にさりげなく置かれている。修道院の歴史の深さを物語る静かな証拠であり、時間の経過と自然の浸食が歴史的建造物に与える影響を視覚的に示している。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

ガリシア地方の伝統的な荷車(Carro)の部品を図解したもの。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

オルガニート(Orgañito)またはサンフォナ(Zanfona)と呼ばれる伝統的な楽器。
これはハーディー・ガーディーの一種で、ハンドルを回すことで内部の木製ディスクが弦をこすり、音を出す。鍵盤を押すことで音階を変えることができる。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

記念写真のようだが誰も全く笑っていないのが非常に気になる。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

ペトログリフ(岩面彫刻)。先史時代の円環文様や螺旋文様が刻まれた石で、ガリシアの巨石文化やケルト文化に関連していると考えられている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院) ガリシアの画家セレスティーノ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ (Celestino Fernández de la Vega) の作品『ガリシアの家族 (Familia gallega)』

ガリシアの画家セレスティーノ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガ (Celestino Fernández de la Vega) の作品『ガリシアの家族 (Familia gallega)』。
これはガリシアの農村に住む家族を描いたもので、独特の素朴さと温かみのあるスタイルが特徴。人物の表情や身振りからは、この地方の人々の暮らしや文化が感じられる。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

元修道院なので、もちろん説教壇もある。

本日の夕食

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院) リゾット

ショッピングモールのレストラン街にあるイタリアンにて。リゾット&ビール。リゾットは外れる確率が低い事が分かってきた。

本日の寄り道

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)ガリシア民族博物館(元サント・ドミンゴ・デ・ボナバル修道院)

ガリシア民族博物館を出ると辺り一帯に霧が立ち込め、眠れぬ森風になっていた。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)のアジサイ

スペイン版アジサイ。
アジサイは日本原産の植物で、江戸時代にヨーロッパへ渡り、品種改良を経てスペインを含むヨーロッパ各地に広まった。
サンティアゴ・デ・コンポステーラはアジサイだらけ!

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)

1929年開業のコンポステーラ・ホテル(Hotel Compostela)。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)遊具

ショッピングモールにある、バッキバキの遊具。

この記事をSNSでシェア!