
トラベルライター、WEBクリエイター。主にヨーロッパで海外ノマドしています。
自分の忘備録、旅のしおり感覚で綴ります。
サンティアゴ・デ・コンポステーラ2日目。
ホテルからAirbnbへの移動、所要時間は30分の予定が50分に膨らんだ。石畳と急勾配という組み合わせは、スーツケースを持った人間に対してひどく敵対的で、地元の人に2回も助けてもらった。部屋に着いたら鍵がなく、オーナーに連絡するところから滞在が始まった。

降水確率60%という数字を見て「涼しいからいいか」と前向きになれるのは、ガリシアが年平均気温13〜14℃という事実を知っているから。真夏でも日本の秋に近い気温で、湿度はそれなりに高い。
「旧市街にはタクシーが入らない。という事実を、荷物持参で学ぶ羽目になった」
テンションが上がって眠れないかと思ったが、疲労の方が勝ってすぐに寝落ちした。
朝は誰かがガチャガチャとドアを開けようとする音で目が覚めた。
鍵、かけておいてよかった〜!
今日はホテルからAirbnbに移動日。 降水確率60%は気になるけど、涼しいのは嬉しい。 早々とチェックアウトして、予約したAirbnbに向かう。
旧市街の石畳は花崗岩(グラニト)製で、雨で濡れると非常に滑る。巡礼者の転倒事故は観光シーズンに集中しており、地元の足専門クリニックが繁盛している理由のひとつとも言われている。スーツケースのキャスターは石畳の目地に引っかかることが多く、大荷物での移動には向いていない。

旧市街にはタクシーが入らない。途中で見つけたら乗ろうか、荷物はあるけど歩くか。
サンティアゴ・デ・コンポステーラの坂と石畳が徒歩移動には本当にきつい。拷問みたい。
道中、地元の人に2回も手伝ってもらった。
尋常じゃない坂と石畳で、例えるなら日本の箱根・旧中山道をスーツケースとボストンバッグとリュックを持って登るレベル。
30分だと思っていたけど50分かかった。たぶん人生で一番過酷な徒歩。
滞在先の入り口で、清掃のおじさんが待っててくれた。部屋は4階でエレベーターがない。
おじさんが荷物を部屋まで運んでくれた。ありがたいけど、こんな大変な状況にしてしまって申し訳ない気持ちになった。
今日から25日間泊まる部屋に通され、おじさんは帰っていった。 その後、鍵をもらってないことに気づく。何も説明されてないし。 オーナーにチャットで連絡したら、無事に鍵をもらえた。
25日間の拠点となった部屋。エレベーターは当然ない
4階、エレベーターなし。清掃のおじさんが荷物を運んでくれたが、申し訳なさと感謝が同時に押し寄せた。月の宿泊費は23泊分に清掃・サービス料を加えた金額で、想定の範囲内には収まっている。

・閑静な住宅街で、車の音もほとんど聞こえず
・料金:¥ 4,319 x 23泊プラス清掃料金・Airbnbサービス料
・自室は大体6畳くらいで窓&鍵付き
・シーツ、枕カバー、バスタオル、ハンドタオルは各2セット
・3部屋あるが、皆さん静かに過ごしている

清潔で、窓から並木が見える雰囲気の良いキッチン。ガリシアの住宅は壁が厚く、採光を最大化するために窓を多く設ける設計が多い。スペインの台所では冷蔵庫が小さめで、毎日近所の市場や小型スーパーで買い足す生活スタイルが今でも根強い。

ガスコンロはチャッカマンで火をつける手動点火式。スペインの賃貸住宅やAirbnbでは電子点火式でないガスコンロがいまだに現役。圧電点火の普及率は北欧や日本より低く、チャッカマンや長めのライターは旅行時の持参候補に入る。

洗濯機はドラム式・液体洗剤のみが主流。様々なコースがあるが良く分からない。1回につき2〜3時間かかるので要注意。

リビングのチェスト。他の宿泊者がいない期間も多く、そんな時はリビングを自由に使っていた。

スペインはアフリカ大陸と地理的に近く、北アフリカや西アフリカの文化との交流が長い歴史を持つ。インテリア雑貨に見られるサブサハラ・アフリカ風の意匠は、バルセロナやマドリードの古着・雑貨市でも普及しており、サンティアゴもその影響圏に入っている。

テレビ台として使用されているトランク。ヴィンテージトランクを家具として再利用するスタイルは欧州の蚤の市文化と連動している。スペインでは毎週末に規模の大小はあれども蚤の市(mercadillo)が開催されており、こうした転用家具の入手ルートは豊富。

清潔感のある、日当たりの良い自室。机も大きいのが気に入った。

ノマドバージョンの仕事環境をセットアップするとこんな感じ。サンティアゴ・デ・コンポステーラの通信環境はスペイン国内でも標準的な水準で、4G回線は旧市街でも概ね安定している。ただし旧市街の石造建築は壁が厚く、室内Wi-Fiは建物の構造次第でかなり不安定になる場合がある。モバイルルーターの持参が無難。

自室の窓からの眺め。ガリシアの住宅は窓が多い構造だが、二重窓(doble acristalamiento)の普及率は北欧より低い。大西洋性気候の温暖さが断熱への動機を下げており、冬は窓からの冷気を感じることがある。
巡礼の街で見かけたスペイン版ステラおばさんと、気合の入った回転木馬

スペインの横断歩道ボタンは「押した感」のみ提供し、実際の信号切り替えには関与しない仕様のものが多い。ボタンが機能しているかどうかを確認する手段もない。視覚障害者向けの音響信号が整備されていない地区では、こうした無音・無表示の信号が現役で動いている。

ニベアはドイツ・バイヤスドルフ社のブランドだが、スペインでは国民的スキンケアの地位を確立している。棚の一等地を占有しているのはどの店でも共通で、特に青い缶のクリームは1911年の発売から形がほぼ変わっていない。ガリシアの多湿な気候が、保湿剤の需要を押し上げている可能性がある。

旧市街の石材の多くはガリシア産の花崗岩で、11世紀から18世紀にかけて敷かれたものが現役で使われている。1000年近く人と荷物の重さに耐えてきた石が、現在は道端でひっそり和菓子に見立てられている。

ガリシアの街中に生えているこの植物はセイヨウタンポポ(Taraxacum officinale)で、日本のタンポポとは別種。ヨーロッパ原産で、葉はサラダとして食べることもある。薬草としての使用歴は古く、中世の修道院での栽培記録が残っている。

ショッピングモールにてスペイン版ステラおばさんに遭遇。日本では1990年代に急拡大したアメリカのクッキーブランドと同コンセプトの店がスペインにも存在する。クッキー文化の普及がほぼ全方位的であることの証拠。スペインは世界有数の小麦消費国で、焼き菓子の店舗密度は日本より高い。

気合の入った表情の回転木馬。ヨーロッパの移動遊園地の木馬は、日本のものより表情が強く出ているものが多い。これは「写実的であることが美しい」という造形美意識の反映とも言われるが、子供が喜ぶかどうかは木馬の側が関知しない。
スペイン版ステラおばさんや気合の入った表情の回転木馬がいるのはこちら。





























